Trax+FPGA JP

基本的なルール

タイル

Trax で用いるタイルは1種類で、裏表に以下のような線が入っています。 タイルは裏表どちらでも、また、自由に回転して使うことができますが、 最初の一手はこのどちらかを置かなければなりません(つまり、 右辺に赤い線がきます)。

tile-pl-r.png tile-sl-r.png

ただしこれは、後述する Trax notation を使って記録をとる場合のことなので、 実際に机を囲んで人間同士が対戦する場合はどう置いても構いません。 初手を置いたあとで机をぐるっと回せば、この置き方になる角度が必ずあります。

タイルの置き方

プレイヤーは白と赤のどちらかを選びます。 白を選んだプレイヤーが先行で、まず一枚のタイルを置きます。 このときの制約は上に述べた通りです。

続いて、交代でそれぞれ原則1枚ずつのタイルを置いていきます。 タイルを置くときは、自分の色に関係なく、 すでに置かれているタイルの赤もしくは白の線に、 新しく置くタイルの同じ色の線がつながるように置かなくてはなりません。 この際、伸ばすのは自分の線でも、相手の線でも構いません。 たとえば、以下の例では、左の図では Turn 2 では赤線が接続されており、問題のない手ですが、 右の図では Turn 2 で赤線が白線につながるため、反則となります。

Turn 1Turn 2
tile-pl-r.pngtile-bs-r.png
Turn 1Turn 2
tile-pl-r.pngtile-bs-w.png

連鎖ルール (Forced play)

プレイヤーは各ターンで「原則として」1枚のタイルを置く、 と説明しましたが、Trax には「連鎖ルール」と呼ばれるルールがあります。 たとえば、以下のような盤面を考えます。

tile-pl-r.pngtile-bs-w.pngtile-sl-r.pngtile-pl-r.pngtile-sl-w.png
Turn 1Turn 2Turn 3Turn 4Turn 5

この状況で、次のプレイヤーが左上に、 赤枠で囲まれたタイルを置いたとします。すると、 そのタイルの右側の空き領域には、 隣接する2辺から白線が接続されています。

Turn 6(1)
tile-sl-w.png
tile-pl-r.pngtile-bs-w.pngtile-sl-r.pngtile-pl-r.pngtile-sl-w.png
Turn 1Turn 2Turn 3Turn 4Turn 5

このような場合、そのプレイヤーはそのターンで引き続き、 その空き領域を埋めるように、タイルを置かねばなりません。 また、次のタイルを置いた結果、 ふたたび隣り合う2辺に同じ色の線が接続されている領域ができた場合、 それがなくなるまで同様にタイルを起き続けることになります。

Turn 6(1)Turn 6 (2)
tile-sl-w.pngtile-bs-r.png
tile-pl-r.pngtile-bs-w.pngtile-sl-r.pngtile-pl-r.pngtile-sl-w.png
Turn 1Turn 2Turn 3Turn 4Turn 5

さらに次のターンで、下図の赤枠の部分にタイルを置いたとします。

Turn 6(1)Turn 6 (2)Turn 7(1)
tile-sl-w.pngtile-bs-r.pngtile-pl-r.png
tile-pl-r.pngtile-bs-w.pngtile-sl-r.pngtile-pl-r.pngtile-sl-w.png
Turn 1Turn 2Turn 3Turn 4Turn 5

この場合、 このタイルの右側は連鎖ルールが適用されるのは当然ですが、 3本の線が集まっている左側の空き領域にも適用されて、 このターンでは最終的に以下のようになります。

Turn 6(1)Turn 6 (2)Turn 7(2)Turn 7(1)Turn 7(2)
tile-sl-w.pngtile-bs-r.pngtile-pl-r.pngtile-pl-r.pngtile-bs-w.png
tile-pl-r.pngtile-bs-w.pngtile-sl-r.pngtile-pl-r.pngtile-sl-w.png
Turn 1Turn 2Turn 3Turn 4Turn 5

連鎖ルールにおける例外

連鎖ルールを適用していった結果、下の例のように、3本の同じ色の線が 3辺に接続されている空き領域が発生する可能性があります。この場合、 この空き領域に配置することのできるタイルは存在しません。 4本の同じ色の線が集まってしまった場合も同様です。

通常の Trax ルールではこの場合、 当該ターンまるごとを無効としてやり直しますが、 FPGA デザインコンテストではこれを反則として扱いますので、 十分注意してください。

tile-pl-w.pngtile-bs-r.png
tile-pl-w.pngtile-sl-r.pngtile-pl-r.png

勝敗判定

白か赤の線がループを形成した場合、ゲームは終了となります。 この場合、

プレイヤーが勝者となります (ターン終了時に判断します)。 ループは閉路であればどのような形でもよく、 下の例では左の盤面では白のループ、 右の盤面では赤のループが形成されています。

tile-sl-w.pngtile-sl-r.pngtile-bs-w.png
tile-sl-r.pngtile-sl-w.pngtile-pl-w.png
tile-bs-r.pngtile-pl-r.pngtile-sl-w.png
tile-sl-r.pngtile-bs-w.pngtile-pl-w.png
tile-sl-w.pngtile-pl-w.pngtile-bs-r.png
tile-bs-w.pngtile-pl-w.pngtile-sl-r.png

ループが形成されなくても、 盤面の端のある辺から反対側の端の辺までの距離が8タイル以上で、 それを一筆書きで結ぶラインを形成した場合は勝ちとなります。 以下の例では、赤枠で囲ったタイルの間に、 左側の辺と右側の辺を結ぶ赤のラインが形成されており、 赤の勝ちとなります。

tile-sl-r.pngtile-bs-w.pngtile-sl-r.pngtile-pl-r.pngtile-bs-w.pngtile-bs-r.pngtile-sl-w.pngtile-sl-r.png
tile-sl-w.pngtile-pl-w.pngtile-bs-r.pngtile-bs-w.pngtile-bs-r.pngtile-pl-r.pngtile-pl-r.pngtile-sl-w.png
tile-bs-w.pngtile-bs-r.pngtile-pl-r.pngtile-sl-w.pngtile-sl-r.pngtile-bs-w.pngtile-sl-r.pngtile-pl-r.png

しかし、次の盤面で、 右下の青破線で示される場所のタイルがすでに置かれていた場合には、 右上の赤破線のタイルの位置は「盤面の端」とはならないため、 このラインが形成されても勝ちにはなりません。

tile-sl-r.pngtile-bs-w.pngtile-sl-r.pngtile-pl-r.pngtile-bs-w.pngtile-bs-r.pngtile-sl-w.pngtile-sl-r.png
tile-sl-w.pngtile-pl-w.pngtile-bs-r.pngtile-bs-w.pngtile-bs-r.pngtile-pl-r.pngtile-pl-r.pngtile-sl-w.png
tile-bs-w.pngtile-bs-r.pngtile-pl-r.pngtile-sl-w.pngtile-sl-r.pngtile-bs-w.pngtile-sl-r.pngtile-pl-r.pngtile-bs-w.png

おまけ

Trax Notation

Trax の試合で棋譜を記録する際や、コンテストの通信ではTrax notation と呼ばれる統一記法が用いられます。

タイルの場所

Trax の棋譜 (どのような手を指してゲームが行われたかの記録) には、 Trax notation とよばれる記法が用いられます。 横方向の位置は A, B, C... で表し、縦方向には 1, 2, 3... と番号を振ります。 盤面の現在の左端が A, 上端が 1 で、その左側と上側をそれぞれ @ と 0 とします。縦も横もそれぞれ相対位置で表現することに注意してください。

@ABCD
0tile-bl.pngtile-bl.pngtile-bl.pngtile-bl.pngtile-bl.png
1tile-bl.pngtile-bl.pngtile-bs-r.pngtile-sl-w.pngtile-bl.png
2tile-bl.pngtile-bl.pngtile-pl-r.pngtile-pl-r.pngtile-bl.png
3tile-bl.pngtile-sl-r.pngtile-bs-w.pngtile-sl-r.pngtile-bl.png
4tile-bl.pngtile-bl.pngtile-bl.pngtile-bl.pngtile-bl.png

タイルの種類

タイルの置き方は裏表あわせて全部で6通りですが、 タイルを表す文字は3文字だけで、以下のようになっています。 各文字は2通りの置き方になりえますが、 そのときの盤面のどこに置くかで一意に定まります。

+/\
tile-pl-r.pngtile-pl-w.pngtile-sl-r.pngtile-sl-w.pngtile-bs-r.pngtile-bs-w.png

記法

たとえば、上の例の @3 の位置に、+ のタイルを置く場合、 Trax notation では "@3+" と表現し、次の盤面は下のようになります。 @ や 0 の位置にタイルを置くと、 次から番号付けが変わることにも注意してください。

@ABCDE
0tile-bl.pngtile-bl.pngtile-bl.pngtile-bl.pngtile-bl.pngtile-bl.png
1tile-bl.pngtile-bl.pngtile-bl.pngtile-bs-r.pngtile-sl-w.pngtile-bl.png
2tile-bl.pngtile-bl.pngtile-bl.pngtile-pl-r.pngtile-pl-r.pngtile-bl.png
3tile-bl.pngtile-pl-w.pngtile-sl-r.pngtile-bs-w.pngtile-sl-r.pngtile-bl.png
4tile-bl.pngtile-bl.pngtile-bl.pngtile-bl.pngtile-bl.pngtile-bl.png

連鎖ルールが適用される場合、 連鎖ルールによって配置されるタイルは棋譜には記載せず、 各ターンの最初の1枚のタイルだけを記録します。

ルール・プロトコルの解釈上の注意点


添付ファイル: filetile-bl.png 1096件 [詳細] filetile-bs-w.png 1138件 [詳細] filetile-bs-r.png 1100件 [詳細] filetile-sl-w.png 1115件 [詳細] filetile-pl-w.png 1123件 [詳細] filetile-sl-r.png 1057件 [詳細] filetile-pl-r.png 1105件 [詳細]

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Last-modified: 2016-08-01 (月) 23:26:20